We have to hurry.とは?
英語の映画やドラマ、あるいは日常会話の中で、急いで行動しなければならない場面に必ずといっていいほど登場するフレーズがあります。We have to hurry.もそのひとつです。日本語に訳せば、「急がなければならない」「早くしなきゃ」「急ごう」といったニュアンスになります。
シンプルに分解すれば、we(私たちは)+ have to(〜しなければならない)+ hurry(急ぐ)という構造です。非常に短く、覚えやすいフレーズでありながら、使える場面は非常に幅広く、英語学習者にとって真っ先にマスターしておきたい実用表現のひとつといえます。この記事では、この表現の仕組みから使われる場面、会話例、そして注意点まで詳しく解説していきます。
表現の構造:have toとはどういう意味か?
まず、この表現の核心部分であるhave toについて理解しておきましょう。
have toは、「〜しなければならない」という義務・必要性を表す助動詞的表現です。似た表現にmustがありますが、両者にはニュアンスの違いがあります。mustは話し手自身の強い意志や主観的な義務感を示すのに対し、have toは外部の状況や客観的な事情によって行動が求められているというニュアンスが強くなります。
たとえば、I must go.は「自分の意志として行かなければ」というニュアンスが出やすいのに対し、I have to go.は「状況的に行かざるを得ない」という響きになります。We have to hurry.の場合も、電車の時刻や約束の時間など、外的な理由によって急ぐ必要があるという状況を自然に表現できる点が特徴です。
どんな場面で使われるのか?
We have to hurry.が登場する典型的な場面を具体的に見てみましょう。
- 電車やバスの出発時刻が迫っているとき
- 待ち合わせや約束の時間に遅れそうなとき
- 映画や試合の開始時刻が近づいているとき
- 緊急事態が発生し、素早い行動が求められるとき
- 仕事や学校の締め切りが迫っているとき
共通しているのは、「時間が限られている」「早く動かないと間に合わない」という切迫感です。ひとりではなくwe(私たち)という主語を使うことで、その場にいる複数の人間が一緒に行動しなければならないという呼びかけのニュアンスも自然に生まれます。
会話例
実際の使われ方を、いくつかの場面別会話例で確認しましょう。
例1:電車に乗り遅れそうなとき
A: We have to hurry. The train leaves in five minutes! B: I know! Let's run. A: 急がなきゃ。電車があと5分で出るよ! B: わかってる!走ろう。
例2:約束に遅れそうなとき
A: We were supposed to meet them at seven. We have to hurry. B: I'm almost ready. Just give me two more minutes. A: 7時に待ち合わせだったのに。急がなきゃ。 B: もうほぼ準備できてる。あと2分だけ待って。
例3:緊急事態のとき
A: The storm is getting closer. We have to hurry and get inside. B: You're right. Let's go now. A: 嵐が近づいてきてる。急いで中に入らなきゃ。 B: そうだね。今すぐ行こう。
例4:仕事の締め切りが迫っているとき
A: The deadline is at noon. We have to hurry if we want to finish on time. B: Let's split the work then. I'll handle the first half. A: 締め切りは正午だ。時間内に終わらせたいなら急がなきゃ。 B: じゃあ分担しよう。私が前半を担当するよ。
ニュアンスと使い方の注意点
① 主語を変えて応用できる
We have to hurry.のweをIやyouに変えると、また別の使い方ができます。I have to hurry.(急がなければ)は自分だけが急いでいる状況に、You have to hurry.(急いで!)は相手に対して急ぐよう促す場面に使えます。主語をひとつ変えるだけで応用の幅が大きく広がる点が、この表現の便利なところです。
② ソフトな言い換えも覚えておこう
状況や相手との関係によっては、よりカジュアルな言い方やソフトな言い方が適切なこともあります。
- Let’s hurry.(急ごう)― 相手を誘う形で、最も自然でカジュアルな言い方
- We need to hurry.(急がないといけない)― have toと似たニュアンスで、やや柔らかい響き
- Come on, let’s go.(ほら、行こう)― 急かすときの口語的な定番表現
- We’re running out of time.(時間がなくなってきた)― 状況を説明しながら急かす表現
③ hurryの使い方のバリエーション
hurryは動詞としてだけでなく、さまざまな形で使われます。Hurry up!(早くして!)はより直接的で強い命令表現です。またin a hurry(急いで)という形で、I’m in a hurry.(急いでいます)のようにも使えます。We have to hurry.と合わせて覚えておくと、急ぎの場面での表現力が格段に上がります。
④ トーンによってニュアンスが変わる
We have to hurry.は、言い方ひとつで受け取られ方が大きく変わります。落ち着いたトーンで言えば「そろそろ急いだ方がいいね」という冷静な提案に聞こえますが、声を上げて早口で言えば強い切迫感や焦りが伝わります。英語学習者としては、イントネーションや声のトーンが意味に与える影響にも注目してみましょう。
まとめ
We have to hurry.は、時間的な切迫感を自然かつ簡潔に伝えられる、非常に実用的なフレーズです。構造がシンプルで覚えやすいうえ、主語や動詞を少し変えるだけで幅広い状況に応用できます。
日常生活の中で急ぎの場面は誰にでもあるからこそ、この表現をしっかりと身につけておくことは英語コミュニケーションの大きな助けになります。ぜひ映画やドラマでこのフレーズを耳にしたとき、どんな状況でどんなトーンで使われているかを意識して聞いてみてください。

こんにちは、ゆぶろぐです。
言葉には、辞書には載っていない「空気」があります。 「どんな表情で?」「どんなトーンで?」 そんな英語の「空気」ごと味わえるよう、フレーズと共に映画のワンシーンを紹介しています。あなたの英語学習が、もっとドラマチックなものになりますように。
本名、吉成雄一郎(よしなりゆういちろう)。株式会社リンガポルタ代表取締役社長。東京電機大学教授、東海大学教授を経て現職。専門は英語教授法。英語学習や英語教育に関する論文、著書、記事多数。
