That’s what friends are for.とは?
英語の映画やドラマ、あるいは日常会話の中で、誰かが感謝の言葉を述べたときに返ってくるフレーズとして、That’s what friends are for.があります。日本語に訳せば、「友達じゃないか」「それが友達ってものだよ」「友達なんだから当然だよ」といったニュアンスになります。
シンプルに分解すると、That is what friends are for.という構造で、「それこそが友達というものが存在する理由だ」という意味合いを持つ文です。「そのために友達がいるんじゃないか」と言い換えると、日本語として最もしっくりくるかもしれません。
誰かに助けてもらったとき、Thank you so much.と感謝を伝えると、相手がさらっとこの一言を返してくれる。そんな場面で使われるこの表現は、気負いのない温かさと、友情の本質をひと言で表した、まさに「生きた英語」の代表格といえます。この記事では、表現の構造や由来、使われる場面、会話例、注意点まで詳しく解説していきます。
表現の構造:文法的に読み解く
まず、この表現の文法構造を整理しておきましょう。
That’s what friends are for.は、関係代名詞whatを使った名詞節を含む文です。what friends are forの部分は「友達が存在する目的・理由」を意味し、それがThat(=あなたが感謝していること、つまり今行った助けや行為)と一致している、と述べています。
同じ構造を持つ表現として、That’s what I’m here for.(それが私がここにいる理由だよ)や That’s what it’s for.(それはそのためにあるんだよ)なども英語ではよく使われます。「そのためにこそ〇〇があるんだ」という論理を一文にまとめた、非常にスマートな構文です。
英語学習者にとっては、このwhat節を使った強調構文の典型例としても覚えておく価値があります。文法の教科書に出てくる構造が、実際の会話でこれほど自然に使われているという点でも、学習上の気づきを与えてくれるフレーズです。
どんな場面で使われるのか?
That’s what friends are for.が登場する典型的な場面を具体的に見てみましょう。
- 引っ越しや大きな作業を手伝ってもらい、感謝を伝えたとき
- 落ち込んでいるときに話を聞いてもらい、励ましてもらったとき
- 急なトラブルで助けを求めたら、すぐに駆けつけてもらったとき
- お金や物を貸してもらい、助かったと礼を言ったとき
- 相手が遠慮がちに感謝を述べてきたとき、その気遣いを軽くほぐしたいとき
共通しているのは、「助けた側が、感謝されることを当然のこととして受け止めている」という姿勢です。押しつけがましくなく、かつ冷たくもない。この一言には、友情の自然さと温かさが凝縮されています。
会話例
実際の使われ方を、場面別の会話例で確認しましょう。
例1:引っ越しの手伝い
A: I really appreciate you helping me move today. I couldn't have done it without you. B: That's what friends are for! Don't even mention it. A: 今日引っ越しを手伝ってくれて本当にありがとう。あなたなしじゃ無理だったよ。 B: 友達じゃないか!気にしないで。
例2:落ち込んでいるときに
A: Thanks for listening to me tonight. I feel so much better now. B: Of course. That's what friends are for. A: 今夜話を聞いてくれてありがとう。すごく楽になったよ。 B: もちろんだよ。それが友達ってものだから。
例3:急なトラブルで助けてもらう
A: You really saved me back there. Thank you so much. B: Hey, that's what friends are for! I'm just glad I could help. A: 本当に助かったよ。ありがとう。 B: それが友達ってもんでしょ!役に立てて良かった。
ニュアンスと使い方の注意点
① 感謝への返し言葉として最適
このフレーズは、相手の感謝をさらっと受け流しつつ、友情の絆を確認し合うという絶妙な働きをします。You’re welcome.よりも温かみがあり、No problem.よりも関係性の深さが感じられます。親しい友人への返答として非常に自然で、ぜひ積極的に使いたい表現です。
② フォーマルな場面には不向き
このフレーズはあくまでカジュアルな人間関係を前提とした表現です。ビジネスシーンや初対面の相手、目上の人に対して使うのは不自然に映ることがあります。そうした場面ではI’m happy to help.やIt was my pleasure.などを選ぶほうが適切です。
③ 有名な楽曲との関連
That’s what friends are for.は、1985年にDionne Warwick、Elton John、Gladys Knight、Stevie Wonderの共演で大ヒットした楽曲のタイトルでもあります。この曲の影響もあり、フレーズ自体が英語圏で広く親しまれ、温かい友情の象徴として定着した側面があります。英語学習者にとっても、この楽曲を聴くことでフレーズのニュアンスをより深く感じ取ることができるでしょう。
まとめ
That’s what friends are for.は、友情の温かさと自然さをひと言で表現できる、シンプルながらも深みのあるフレーズです。感謝された際の返し言葉として覚えておくだけで、英語でのコミュニケーションに一段と豊かな表現が加わります。ぜひ大切な場面で使ってみてください。

こんにちは、ゆぶろぐです。
言葉には、辞書には載っていない「空気」があります。 「どんな表情で?」「どんなトーンで?」 そんな英語の「空気」ごと味わえるよう、フレーズと共に映画のワンシーンを紹介しています。あなたの英語学習が、もっとドラマチックなものになりますように。
本名、吉成雄一郎(よしなりゆういちろう)。株式会社リンガポルタ代表取締役社長。東京電機大学教授、東海大学教授を経て現職。専門は英語教授法。英語学習や英語教育に関する論文、著書、記事多数。
