I’ll look into it.とは?
職場でのやり取りや、英語のドラマ・映画の中で、誰かが問題や疑問を提起したとき、相手がさらっと返す場面でよく耳にするフレーズがあります。I’ll look into it.もそのひとつです。日本語に訳せば、「調べておきます」「確認してみます」「詳しく調べてみます」といったニュアンスになります。
シンプルに分解すると、I’ll(I will の短縮形)+ look into(〜を調べる・〜を詳しく見る)+ it(それ)という構造です。look intoは「中をのぞき込む」という物理的なイメージから転じて、「物事の内側まで詳しく調べる・掘り下げて確認する」という意味を持つ句動詞です。単純に「見る」を意味する look at とは異なり、より深く踏み込んで調査・確認するというニュアンスが含まれています。
ビジネスの場面では特に頻繁に登場し、問題の原因を調べるときや、まだ把握していない情報を確認すると伝えるときに重宝する表現です。この記事では、I’ll look into it. の基本的な意味から使われる場面、会話例、注意点まで詳しく解説していきます。
表現の由来:look intoはどこから来たのか?
まず、この表現の核心である look into について理解しておきましょう。
look into は、もともと「〜の中をのぞき込む」という物理的な動作を表す句動詞です。たとえば look into a box(箱の中をのぞく)のような使い方が原義にあります。そこから意味が拡張され、「物事の内側・背景・原因まで踏み込んで調べる」という比喩的な意味で使われるようになりました。
同様の意味を持つ表現として investigate(調査する) や examine(検討する) がありますが、これらはやや硬い書き言葉的なニュアンスが強い傾向があります。一方で look into は、口語でも書き言葉でも自然に使えるバランスのとれた表現として定着しています。
また、I’ll look into it. という形で使うことで、「今すぐ答えは出せないが、責任を持って調べる」という意思表示になります。単に「わかりません」と言うだけでなく、前向きな姿勢と誠実さを同時に伝えられる点が、この表現がビジネスや日常会話で重宝される大きな理由のひとつです。
どんな場面で使われるのか?
I’ll look into it. が登場する典型的な場面を具体的に見てみましょう。
- 顧客やクライアントからクレームや問い合わせを受け、詳細を確認する必要があるとき
- 会議中に把握していない情報について質問され、後から調べると答えるとき
- システムやプロセスに不具合が発生し、原因を調査すると伝えるとき
- 部下や同僚から問題を報告され、上司として対応を約束するとき
- 日常会話で、友人から何かを調べてほしいと頼まれたとき
共通しているのは、「すぐには答えられないが、責任を持って確認・調査する意志がある」という点です。単に「知らない」と突き放すのではなく、積極的に動くという姿勢を示せる点が、この表現の大きな強みです。
ビジネスシーンでは特に、メールや電話での顧客対応の場面でよく使われます。問題が発生したとき、原因がまだわからない段階でも I’ll look into it. と一言添えることで、誠実で頼りになる印象を相手に与えることができます。
会話例
実際の使われ方を、いくつかの場面別会話例で確認しましょう。
例1:ビジネスでの問い合わせ対応
A: We haven't received the invoice you mentioned. Can you check on that? B: I'll look into it right away and get back to you by the end of the day. A: ご連絡いただいた請求書がまだ届いていないのですが、確認していただけますか? B: すぐに調べて、本日中にご連絡いたします。
例2:システムトラブルの報告
A: The website has been down since this morning. Do you know what's happening? B: I wasn't aware of that. I'll look into it immediately. A: 今朝からウェブサイトがダウンしているんですが、何が起きているかわかりますか? B: 把握していませんでした。すぐに調べます。
例3:会議中の質問への対応
A: Do you have the latest sales figures for the third quarter? B: I don't have them with me right now, but I'll look into it and send them to you later today. A: 第三四半期の最新の売上数字はお持ちですか? B: 今手元にないのですが、調べて本日中にお送りします。
例4:日常会話での使用
A: I heard there's a great new restaurant downtown, but I'm not sure if they take reservations. B: I'll look into it before we go. I'll check their website. A: ダウンタウンに新しくいいレストランができたって聞いたんだけど、予約できるかわからなくて。 B: 行く前に調べておくよ。ウェブサイトを確認してみる。
ニュアンスと使い方の注意点
① 「調べる」だけでなく「責任を持つ」という意味合いがある
I’ll look into it. は単なる「調べます」以上の意味を持ちます。この表現を使うことで、「自分がその件を引き受けた」「責任を持って対応する」というコミットメントのニュアンスが生まれます。そのため、言った以上は必ずフォローアップすることが求められます。特にビジネスの場では、言いっぱなしにならないよう注意が必要です。
② 強調や時間感覚を加えるバリエーション
状況に応じて、以下のように言葉を加えることでニュアンスを調整することができます。
- I’ll look into it right away.(すぐに調べます)― 緊急性を強調したいとき
- I’ll look into it as soon as possible.(できるだけ早く調べます)― 優先度の高さを示したいとき
- I’ll look into it and get back to you.(調べてご連絡します)― 返答を約束するとき
- Let me look into it.(調べさせてください)― やや丁寧で柔らかいトーンにしたいとき
③ 類似表現との使い分け
look into に似た意味を持つ表現はいくつかありますが、それぞれニュアンスが異なります。I’ll check on it. は「状況を確認する」という軽めのニュアンスで、I’ll look into it. より深く掘り下げるイメージは薄くなります。I’ll investigate it. はより正式・専門的な調査を示す硬い表現で、法的・組織的な文脈でよく使われます。日常会話やビジネスで最もバランスよく使えるのが I’ll look into it. です。
④ 受動的な印象を与えないための工夫
I’ll look into it. は便利な表現ですが、使いすぎると「とりあえずその場をしのいでいる」という印象を与えることがあります。特に同じ相手に対して繰り返し使う場合は、その後のフォローアップをしっかり行うことが重要です。また、I’ll look into it and update you by Friday.(金曜日までに調べてお伝えします)のように、具体的な期限や行動を付け加えることで、より信頼感のある返答になります。
⑤ 発音とリスニングのポイント
ネイティブスピーカーが速く話すとき、I’ll look into it. は「アイル・ルッキントゥイット」のように音がつながって聞こえます。特に look into it の部分は音がつながりやすいので、リスニングの際には注意して聞いてみましょう。慣れてくると、映画やドラマの中でも自然に聞き取れるようになります。
まとめ
I’ll look into it. は、「調べます」という一言に、誠実さと積極的な姿勢を込めて伝えられる、非常に実用的なフレーズです。ビジネスシーンから日常会話まで幅広く使える汎用性の高さも、この表現の大きな魅力です。
ただし、使った以上は必ずフォローアップする責任が伴う点を忘れてはなりません。言葉だけで終わらせず、実際に調べて結果を伝えることで、相手からの信頼を得ることができます。
また、right away や and get back to you などの言葉を組み合わせることで、表現の幅が広がります。Let me look into it. のような柔らかいバリエーションも覚えておくと、場面に応じた使い分けができるようになります。ぜひ英語でのやり取りの中で積極的に使ってみてください。

こんにちは、ゆぶろぐです。
言葉には、辞書には載っていない「空気」があります。 「どんな表情で?」「どんなトーンで?」 そんな英語の「空気」ごと味わえるよう、フレーズと共に映画のワンシーンを紹介しています。あなたの英語学習が、もっとドラマチックなものになりますように。
本名、吉成雄一郎(よしなりゆういちろう)。株式会社リンガポルタ代表取締役社長。東京電機大学教授、東海大学教授を経て現職。専門は英語教授法。英語学習や英語教育に関する論文、著書、記事多数。
